病院薬剤師のブログ

徒然なるままに。少しづつ勉強していきましょう。

ミヤBM錠12錠シートにわく薬剤師のお話

さて、2020年もいろいろとありましたが、超久しぶりの更新です。 2021年は素敵な年になってもらいたいですね。 私にとってのプチニュースの一つが、 ミヤBM錠PTPシート化と共に12錠シートへ、というものです。 ほかにもニュースはあっただろう、 というまっ…

後発品自主回収から感じる様々な影響

最近医薬品回収が続いていますが,今回の件については少し気になる部分がありました. なかなか公にできない部分があるのも承知しているつもりですが, これからのことを考えると,医療現場では少し整理していただきたい, と感じることもありまして,書かせ…

病院薬剤師がアンサングシンデレラのドラマ化に期待してしまうこと

みんなで盛り上げよう,アンサングシンデレラ 完全にミーハー化しました. 普段テレビなんて全く見ない私. そもそもキャストもどなたが演じるかをほとんど知らない私めが, 勝手に期待していることをぬけぬけと綴らせていただきます. それでは勝手に始めさ…

絶対に欠品してはいけない医薬品,その理由.⑤エリスロマイシン

記事を書いている間に解決してしまったのですが,書きかけも悔しいので載せることにしました.自分の手際の悪さが… 地味なニュースですが,沢井製薬より, 2020/06/15に,エリスロマイシン錠200mg「サワイ」の供給に関するお詫び がありました.呼吸器科の医…

リュープリンSRがない?出荷調整に感じる違和感

6/12 金曜日の夕方,武田薬品工業から,リュープリンの納入が滞る旨の連絡が来ました. そうです,週末に入る前のソワソワした,あの時間(ワタクシだけでしょうか?)です.東京証券取引所が終わったあたりに来る連絡,誰しもが感じるあの時間です. すでに20…

プラルエント販売停止に感じる違和感

完全ヒト型抗 PCSK9のプラルエント皮下注75mg・150mgペンが販売停止になる案内が参りました. PCSK9に関連する薬剤はもう一つ,レパーサ皮下注(製造販売(輸入)/アムジェン株式会社 発売/アステラス製薬株式会社)が発売されていますが,今回の販売停止…

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に備えて、薬剤師が準備しておくこと

壮大なタイトルになってしまいました。 本来は日本薬剤師会、病院薬剤師会といった所が出すような見解かも知れません。 ご存知の通り、本ブログは個人的な見解での内容ですので 余り大したことは書けません。通常通り気楽にお読みいただければと思います. …

ついにコロナウイルスの影響が医薬品にも…

そろそろ影響があるかもしれない薬剤が出てくると, 戦々恐々としておりましたが, ついに連絡がありました. 『トラネキサム酸錠 250mg「YD」』 『トラネキサム酸錠 500mg「YD」』 供給に関するお詫びとお知らせ 医療関係者の皆様へ | 株式会社 陽進堂 …

病院の中でマスクができなくなる日

通常でもマスクがない,という報道がありますが,いよいよ病院にも その状況が迫ってきています. マスクが無くなることはないと信じたいですが,今の状況を考えると, 病院内で,感染対策上も,マスク不足による深刻な問題になってきていることが 浮き彫り…

第105回薬剤師国家試験を眺めてみよう

2020/3/24に,第105回薬剤師国家試験の合格発表が行われました. 昨年もいろいろ見てみましたが,ほぼ同じような印象です. 独断と偏見で,今回の国家試験を眺めてみます. ちなみに104回の記事はコチラ www.riquartette.tokyo 試験 第105回薬剤師国家試験の…

いまやめるべき薬,とは

Yahooニュースにもありました,下記記事, 医師が提言する「いまやめるべき薬」、ウイルスに備えるために https://t.co/H6TBuvj9pR について,いろいろなご意見が挙がっているようですが, 薬剤師としての視点から少し述べさせていただきたいと思います. 薬…

なんてこった,オルベスコの出荷調整が…

すでに報道にもありました,オルベスコの出荷調整. 「オルベスコ」の出荷調整、医療機関に周知 帝人ファーマ | 日刊薬業 - 医薬品産業の総合情報サイト 「オルベスコ」の出荷調整、医療機関に周知 帝人ファーマ | 【PNB】PHARMACY NEWSBREAK-薬局・薬剤師…

MRさんたちの不要不急ではない訪問とは?

新型コロナウイルス感染症の影響で,様々な企業が会議をインターネットを利用,自宅勤務としている報道が出ています. ミクスの記事でも, 武田薬品 武田薬品 新型コロナで「可能な限り在宅勤務」を推奨 MR活動は各エリアで判断 | ニュース | ミクスOnline…

困った!テトラミド錠10mgを自主回収・出荷停止の対応

2020/2/17に,MSDより,「テトラミド®錠10mg」の自主回収・出荷停止「テトラミド®錠30mg」の出荷調整のご案内をいただきました. http:// https://www.msdconnect.jp/static/mcijapan/images/package_2020_0217_tetramide_tab.pdf 「えー,またM〇D!?」 「…

造影剤アレルギーの怖さ

造影剤アレルギーの報道がありました. アレルギーある男性、不要なCT検査で死亡 病院が謝罪:朝日新聞デジタル 不要な検査で男性死亡 獨協医大病院 腹部CT 伝達ミスなど認める |社会,県内主要|下野新聞「SOON」ニュース|下野新聞 SOON(スーン) 独協医…

アンサングな病院薬剤師に捧ぐ お薬手帳の大切さ

タイトルがモロで申し訳ないですが,病院で勤務していると,本当にこの漫画のような場面に近いものにも遭遇します. 今回は,かなりモディファイしてありますが,私が経験したことを少しご紹介いたしたいと思います. 薬 アンサングシンデレラのご紹介 ある…

【雑記】クリスマス面白論文 みんなで手を洗おう!

街はすっかりクリスマス気分, 昨年クリスマスイブの22時あたりがヤバイ!?という論文をご紹介(かなり意訳)いたしましたが, 【雑記】クリスマス面白論文 クリスマスイブに要注意 - 病院薬剤師のブログ 皆さんお待ちかねのBMJクリスマス論文が いくつか出て…

病院の業務を,薬局薬剤師が応援!?は新しいカタチになるのでしょうか.

薬事日報に,結構衝撃的な見出しがありました. 病院業務、薬局薬剤師が応援‐急場の人材不足解消に試行 【横浜労災病院薬剤部】病院業務、薬局薬剤師が応援‐急場の人材不足解消に試行|薬事日報ウェブサイト 病院の業務を一部薬局薬剤師に応援していただく,…

メトホルミン含有製剤のNDMAの対応を,薬剤師の視点で考える

厚生労働省医薬・生活衛生局医薬安全対策課と厚生労働省医薬・生活衛生局監視指導・麻薬対策課より,2019年12月9日付で,「メトホルミン塩酸塩における発がん物質の検出に対する対応について」の情報がでております. https://www.pmda.go.jp/files/00023292…

インドメタシンが必要とされる理由

先日,インドメタシン製剤である,インテバンSP25 /37.5 が,製造販売中止として 案内がきておりました. 2019年03月15日の日付となっております. https://www.teikoku.co.jp/archives/002/201903/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%86%E3%83%90%E3%83%B3.pdf 帝国…

学会と観光

いきなりコアなタイトルですが, 関東に住んでいれば関西,関西の方であれば関東, また都市部と地方なども同様かと思いますが, 近隣でない方が,学会への参加するモチベーションって上がりませんか? もちろん学会の場所など関係ない, 現在の研究の発表を…

第29回医療薬学会年会に参加してまいりました.

薬学会が基礎的な研究が中心の学術的要素が大きい学会に対して 医療薬学会は,ご存知の通り(?)病院薬剤師の学会で,最も大きな学会です.学術的な発表もございますが,日々の業務報告,という発表も沢山あります. 実務で困っているような内容の発表は意外…

当直中のビビった処方(プレドニゾロン)

当直業務を行うにあたり,若かりし自分が,ちょっと戸惑った処方を紹介していきたいと思います. 簡単なものから色々と. 薬学生のかた,普段注射調剤に関わっていない方から,病院で当直することになりそうな方まで,ご参考になさってください. 第5回ヤク…

【薬のお勉強】ダルベポエチン アルファ注シリンジ「KKF」

バイオシミラーとバイオセイム,最近よく話を聞きます. これからも発売されてくるであろうこれらの薬剤ですが,一度整理をしておきましょう. ダルベポエチン アルファは先発品ネスプ注射液のバイオセイムとされています. バイオシミラーが最近認知されつ…

病院における薬品の管理と共有を考える

ここ最近,薬剤の供給不安定の報道が多いですね. セファゾリンの問題はその中でも大きなニュースとして取り上げられています. 病院の中で医薬品を扱う薬剤師の今が問われていると思います. 医薬品管理と供給について,考えてみたいと思います. 薬事日報…

ガンマグロブリンの適応などを少し考えてみる.

当施設はヴェノグロブリンに加え,新たにベニロンも供給に制限がかかってきました. 今回の件なども踏まえて,以前書きましたので,ご興味ある方はご参照ください. 限られた献血の中から製造される,血漿分画製剤のため,リコンビナントの製剤などができな…

感染症部会でのセファゾリンの資料を眺めてみる

厚生科学審議会 (感染症部会)から,2019年7月17日付で,セファゾリンの供給低下についての資料が掲載されています. 厚生科学審議会 (感染症部会)|厚生労働省 先日ありました,アンケート結果もあわせて報告されています.当施設も参加しました. 少し眺め…

薬剤師免許取得後の医療機関での研修は必要なのか

2019/7/10に開催されたの中医協での総会で,日本医師会の常任理事の方の発言が,日経DIで話題となっております. 記事の冒頭で 「医療機関の薬剤師不足は深刻。薬局が訪問薬剤指導を行うことを前提とするならば、薬剤師には国家資格取得後の医療機関での勤務…

フォーミュラリーを考える2

これからの医療に,どのような影響を与えるのでしょうか.まとめてみると,薬局薬剤師,病院薬剤師の未来に大きくかかわるような内容なのではないかと感じました. 薬と地域 今回少し話題が出ておりました. 以前一度書いたのですが,少しボリュームもありま…

ワルファリンについて再考する

ワルファリンによる出血.下記の報道がありました. 古くからあり,よく知られた薬.なくてはならない薬. 凝固,出血に関する最も有名な医薬品の一つであるワルファリンについて再考してみたいと思います. 処方箋の2倍の薬を販売、患者が脳内出血 甲府の…