病院薬剤師のブログ

徒然なるままに。少しづつ勉強していきましょう。

2018-11-01から1ヶ月間の記事一覧

AIを活用した医薬品情報提供に思う

いよいよ病院の医薬品情報室でも,AIによる大きな波がきているのを感じる.ミクスのニュースでは,施設の枠組みを超えてデータベースを構築したという部分のインパクトが大きかった. 国がん AI活用で効率的な医薬品情報の提供目指す 木村情報とシステム開…

【薬のお勉強】チラーヂンSと吸収について

先日の医療薬学会で話があったようで,チラーヂンSと食事の影響ってあるの?という話を若者がしていた.以前確認した情報と再確認も含めて,あまりまとまりませんでしたが. チラーヂンS. 誰もが一度はチラージン,と書いてしまう,一度は指摘されたことが…

薬剤師の学会参加に思う

医療薬学会が、3連休を通じて行われている。 ポスター数、特別講演なども含め、国内の病院薬剤師が参加する薬学系の学会では最も大きな学会の一つになる。年々参加者、会員数が増えていると聞いている。毎年とても盛況で、特に学生、薬剤師の学会い経験者に…

 【読書感想文】アンサングシンデレラ

病院薬剤師が,今話題の病院薬剤師の漫画,アンサングシンデレラを少し読んでみた. アンサングシンデレラ 病院薬剤師 葵みどり 1 (ゼノンコミックス) [ 荒井マ... 本屋で購入するのがちょっと恥ずかしかったので,取り急ぎ無料版の3話までを観た感想を.…

【雑記】ビビる一般名処方ベスト3

一般名処方,処方箋を見たとき,びっくりすること,ありませんか? 厚生労働省より,処方箋に記載する一般名処方の標準的な記載というものが提示されています.処方箋に記載する一般名処方の標準的な記載(一般名処方マスタ)についてhttps://www.mhlw.go.jp…

【薬のお勉強】エイベリス点眼液0.002%

2018/11/20薬価収載のエイベリス点眼液0.002%について勉強してみましょう. エイベリス点眼液について 緑内障について 今回発売されたエイベリスの特徴について エイベリス点眼液について 販売名:エイベリス点眼液0.002% 一般的名称:オミデネパグ イソプ…

2018から2019年シーズンの抗インフルエンザ薬を考える(病院薬剤師の立場から)

本年度から本格的にゾフルーザが使用可能となりました。 様々な報告が最近出てきているが、病院薬剤師の立場から少し考えてみたい。 あえて2018から2019年シーズン、病院薬剤師の立場から、と書いた理由については、現時点での情報ということと(来シーズン以…

医薬品副作用被害救済制度を再確認する

副作用救済給付の決定に関する情報、確認していますでしょうか? https://www.pmda.go.jp/relief-services/adr-sufferers/0043.html PMDAメディナビに登録すると、副作用救済給付の決定のお知らせが決定した際、メールで送られてくる。 薬剤師であれば、こち…

新薬の承認後14日処方制限に思う

新薬が承認された.院外処方として主に処方される薬剤は,基本的に14日処方制限がなされる. 今月11月20日収載予定が一覧となっている.画期的な薬剤も含まれている. https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000400315.pdf 収載の裏で,収載が見送られた…

人工知能(AI)と薬剤師業務に思う  

ここ数日、AIと医療についての話題がでている。薬剤師業務について考えてみたいと思う。 人工知能(AI)により薬局の調剤業務を効率化 The AI Times 2018年11月12日 https://aitimes.media/2018/11/12/915/ AI活用でカルテ音声自動入力…横須賀の病院 YOMIU…

病院への薬剤師の派遣について思う

本日の薬事日報に,病院への薬剤師派遣についての話題があった.https://www.yakuji.co.jp/entry68524.html 日病薬の副会長の見解が掲載されている.日病薬として「容認できない」との見解である. 労働者派遣法の法令の規定で、病院等での「薬剤師の調剤」…

AMR対策と,薬剤師としてできること

毎年11月は、「薬剤耐性(AMR)対策推進月間」です.ご存知でしたでしょうか?秋も深まる中,ちょうど今週11月12日(月曜日)~11月18日(日曜日)は,WHO(世界保健機関)より「世界抗菌薬啓発週間」として定められています.11月18日を含む週とされています. 抗菌…

医薬品インタビューフォーム(IF)が変わります。薬剤師としてIFを使いこなそう!

2018/11/08 「医薬品インタビューフォーム記載要領2018」策定と合意について https://www.jshp.or.jp/index.html 添付文書記載要領の改訂の話は、来年度から(平成31年4月1日施行開始予定、平成36年3月31日経過措置期間終了)、と挙がっておりますが(添付文書…

【雑記】後発品の採用について考えてみる(トアラセット)

トラムセットの後発品が複数社から発売されました.その名もトアラセットです.ナイスネーミング! ミクスより 厚労省 後発品194品目を承認 トラムセットに25社 ネスプ、ユリーフにAGも | 薬食審・薬価収載 | 国内ニュース | ニュース | ミクスOnline 今回も…

医薬品の安全使用(取り違え等)について考える

PMDAより,2018/11/06付で「エクセグラン」と「エクセラーゼ」の販売名類似による取り違え注意のお願い (大日本住友製薬株式会社/ Meiji Seikaファルマ株式会社)https://www.pmda.go.jp/files/000226518.pdf が出ている. 日経DIでも早速取り上げられてい…

薬局薬剤師の介入効果について考える.これからのあるべき薬剤師像の一つとして.

2018年11月5日 (月)の薬事日報に 介入効果のエビデンス構築を‐薬局薬剤師の業務拡大に重要 https://www.yakuji.co.jp/entry68295.html という記事が掲載された.以下引用する. エビデンスを自ら構築して薬局薬剤師の業務範囲を広げていくべきだ――。カナダ、…

医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドラインについて思う

平成30年9月25日,厚生労働省医薬・生活衛生局長より,医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドラインについて が公開された.出てからしばらくたつので,内容を確認されて方も多いと思う. http://search.e-gov.go.jp/servlet/PcmFileDownload?s…

専門薬剤師制度に思う

薬学生と話をしていると 「将来専門薬剤師を目指したいのですが、どうしたらなれますか?」 という話をよく聞かれる。 それだけ今は認知されているのだろうか? 世間は専門医制度が話題だが、 薬剤師領域の、専門薬剤師について、私見を述べさせていただこう…

インフルエンザワクチンについて-2

以前調べたときに,カナダのアルバータ大学では,薬学生がインフルエンザワクチンを接種していたというのを見て,結構衝撃的だった. このプログラムは,学生とって,とても良い影響があると思う.「事故にあったことがないから,シートベルトはしない.イン…

抗がん剤治療中のインフルエンザワクチンの接種について

抗がん剤治療中の,インフルエンザワクチンの接種について,少しまとめました. これから抗がん剤を始める,または投与中の場合,です. 以前より,癌患者さんと話していると,インフルエンザワクチンを接種するかどうかで,気にされているのはよく聞きます…

薬学教育に思う

自分が働き始めてかなり経つ。その間にも随分と教育体制が変わった。 以前までの薬学4年生は、ほとんど現場に出てから覚えることだらけで、それは新鮮さがあったと思う。 6年生のカリキュラムは、当時と比べると格段に素晴らしいものになっている。 薬学6年…