病院薬剤師のブログ

徒然なるままに。少しづつ勉強していきましょう。

病院薬剤師のお仕事

副作用対応とPBPM(これからの主役は薬局薬剤師)

最近PBPMの話題が増えてきています.これからの薬剤師業務を考えると,とても心強いニュースもあります.私見も踏まえ,ご紹介いたします. 薬局 薬事日報に下記の記事がありました. 外用薬の開始を薬剤師が指示‐京都府南丹地域の病院と薬局、副作用早期対…

高齢者の薬剤投与には要注意

高齢者に注意する医薬品はいくつかあります.75歳以上の後期高齢者も増加し,その治療に関しては現実的な問題が出てきているのを感じます. 高齢者 高齢者の薬物療法 当施設に入院された方 高齢者と薬 米国の情報 FDAのデータの根拠 ゾルピデムと転倒 まとめ…

製薬企業のコールセンターを上手に使う意識を持とう

先日のミクスに,コールセンターの意識調査の記事がありました. 製薬企業コールセンター 年間平均利用回数最多は「1~5回未満」 薬剤師意識調査 | 意識調査 | 国内ニュース | ニュース | ミクスOnline とても有用な製薬企業のコールセンター,医薬品に関…

医薬品の流通、保管、管理について考えてみる

近年の医薬品の薬価高騰、医療費は増加の一途をたどっています。今回のお話は、そこまで大きな話ではないですが、病院、薬局での医薬品の管理について考えてみたいと思います。 冷蔵庫 薬事日報、ミクスに下記のニュースがありました。 GDP国内導入でメーカ…

キノロン系抗菌薬を再考する.重大な副作用の項に「大動脈瘤,大動脈解離」の追記

キノロン系抗菌薬はその優れた抗菌力と安全性から,日本国内でも広く使用されている薬剤の一つです.2019年1月10日に,添付文書の重大な副作用の項に「大動脈瘤,大動脈解離」が追記されました. 海外からの報告も出ておりますし,米国FDAでも警告がされてい…

医療従事者向け 問い合わせチャットボットを使ってみた感想

話題のAIによるチャットボット、対応は、早いです。 ちょっとビックリしました。 中外製薬が、製品情報の問い合わせにAIを用いると言うニュースが出ていました。 2019年1月10日のミクスになります。中外製薬の医療従事者向けサイトに、タミフルの情報提供に…

ビソノテープの適応追加に沸く薬剤師のお話し.外用剤を見直してみよう.

ビソノテープ(経皮吸収型・β1遮断剤)に,頻脈性心房細動の効能・効果が追加, ビソノテープ2mg製造販売承認取得,ビソノテープ4mg・8mg製剤改良とのことです. 医療関係者向け情報 トーアエイヨー https://med.toaeiyo.co.jp/products/information/notic…

デザレックス回収(すごい金額?)に感じる違和感と当施設の対応

持続性選択H1受容体拮抗・アレルギー性疾患治療剤 デザレックス錠5mgが回収となりました.クラスIIとなっております.分類についてはPMDAの下記を参照ください. 重篤な健康被害はまず考えられないという事なのですが,今回は全ロット回収という事なので,処…

【読書感想文】感染症非専門医・薬剤師のための感染症コンサルテーション 実症例から迫るアプローチ!

本書は、岸田直樹先生の著書で、タイトルの通り、感染症のコンサルテーションのための考え方を学ぶための書籍です。 そしてその対象は、感染症非専門医・薬剤師のための、となっています。 この書籍を改めて紹介させて頂こうと思った理由は、日々参考にして…

【病院実習は大変?】現役薬剤師が教えます

薬学の病院実習は大変、と聞いています・・・ 病院の薬剤師の仕事はいまいちわからない・・・ 患者さんと話が上手にできるか不安です・・・ 当施設でも実習が始まる前によく挙がるコメント達です。 どれも不安な気持ちを表していますし、みんな始めはそうで…

子供の誤飲を防ごう 年末年始の薬の管理を大切に

年末年始、自宅から実家に帰られる方も多いかと思います。年末から年が明けると、初詣とともに、親戚が集まって、みんなで新年をお祝いすると思います。 年末年始は、特に家族みんなで集まり、大人はお酒を飲んだりして楽しい時間を過ごす一方で、子供は気を…

終末期の苦痛を和らげる

疼痛緩和に関するニュースが出ていました。痛みというのは非常に評価が難しいと思います。その理由の1つが、なかなか評価は客観的にできないと言うことにあると思われます。 痛い、かゆいといった神経的な要素は、なかなか数字化するのが難しいかと思います…

フォーミュラリーを考える

フォーミュラリーの話題が最近出ています.少しまとめてみました.これからの薬剤師の業務に関して,おそらく大きな影響を与えるものだと思いますし,これをしっかり考えておかないと,薬剤師の存在意義にも関わるものではないかと個人的には考えています. …

病院薬剤師業務の病棟支援を考える

病院の薬剤師業務は多岐にわたります。 その中で、病棟業務は最も臨床的で、人気のある業務です。やりがいもあり、病院薬剤師のイメージが最も強い所になります。 当施設でもかなり白熱した議論になった下記のニュース。病棟業務支援のこれからに影響がある…

当直中のビビった処方(注射用アミオダロン)

当直業務を行うにあたり,若かりし自分が,ちょっと戸惑った処方を紹介していきたいと思います.簡単なものから色々と.薬学生のかた,普段注射調剤に関わっていない方から,病院で当直することになりそうな方まで,ご参考になさってください. 第3回ヤクガ…

当直中のビビった処方(注射用メチルプレドニゾロン)

当直業務を行うにあたり,若かりし自分が,ちょっと戸惑った処方を紹介していきたいと思います.簡単なものから色々と.薬学生のかた,普段注射調剤に関わっていない方から,病院で当直することになりそうな方まで,ご参考になさってください. 第2回ヤクガ…

当直中のビビった処方(ブプレノルフィン)

当直業務を行うにあたり,若かりし自分が,ちょっと戸惑った処方を紹介していきたいと思います. 簡単なものから色々と. 薬学生のかた,普段注射調剤に関わっていない方から,病院で当直することになりそうな方まで,ご参考になさってください. 第1回ヤク…

AIを活用した医薬品情報提供に思う

いよいよ病院の医薬品情報室でも,AIによる大きな波がきているのを感じる.ミクスのニュースでは,施設の枠組みを超えてデータベースを構築したという部分のインパクトが大きかった. 国がん AI活用で効率的な医薬品情報の提供目指す 木村情報とシステム開…

薬剤師の学会参加に思う

医療薬学会が、3連休を通じて行われている。 ポスター数、特別講演なども含め、国内の病院薬剤師が参加する薬学系の学会では最も大きな学会の一つになる。年々参加者、会員数が増えていると聞いている。毎年とても盛況で、特に学生、薬剤師の学会い経験者に…

【薬のお勉強】エイベリス点眼液0.002%

2018/11/20薬価収載のエイベリス点眼液0.002%について勉強してみましょう. エイベリス点眼液について 緑内障について 今回発売されたエイベリスの特徴について エイベリス点眼液について 販売名:エイベリス点眼液0.002% 一般的名称:オミデネパグ イソプ…

医薬品インタビューフォーム(IF)が変わります。薬剤師としてIFを使いこなそう!

2018/11/08 「医薬品インタビューフォーム記載要領2018」策定と合意について https://www.jshp.or.jp/index.html 添付文書記載要領の改訂の話は、来年度から(平成31年4月1日施行開始予定、平成36年3月31日経過措置期間終了)、と挙がっておりますが(添付文書…

医薬品の安全使用(取り違え等)について考える

PMDAより,2018/11/06付で「エクセグラン」と「エクセラーゼ」の販売名類似による取り違え注意のお願い (大日本住友製薬株式会社/ Meiji Seikaファルマ株式会社)https://www.pmda.go.jp/files/000226518.pdf が出ている. 日経DIでも早速取り上げられてい…

インフルエンザワクチンについて-2

以前調べたときに,カナダのアルバータ大学では,薬学生がインフルエンザワクチンを接種していたというのを見て,結構衝撃的だった. このプログラムは,学生とって,とても良い影響があると思う.「事故にあったことがないから,シートベルトはしない.イン…

抗がん剤治療中のインフルエンザワクチンの接種について

抗がん剤治療中の,インフルエンザワクチンの接種について,少しまとめました. これから抗がん剤を始める,または投与中の場合,です. 以前より,癌患者さんと話していると,インフルエンザワクチンを接種するかどうかで,気にされているのはよく聞きます…

インフルエンザワクチンについて

ブログを始めてみます. なれないので,まずは仕事のところから. 1.インフルエンザワクチンの準備状況 2.インフルエンザワクチンの供給状況 3.接種回数について 4.インフルエンザワクチンを接種しよう インフルエンザワクチンの当施設の準備状況 インフルエ…