ブログを始めてみます.
なれないので,まずは仕事のところから.
- インフルエンザワクチンの当施設の準備状況
- インフルエンザワクチンの供給状況
- 接種回数について
- インフルエンザワクチンを接種しよう
1.インフルエンザワクチンの準備状況
インフルエンザワクチンがいよいよそろった.
職員分がある程度確保できた.例年通りの製造となっているが,一部の施設ではまだ入っていないという話も聞く.
当施設は準備が早かったのか?はたまた医薬品卸の気が利く担当者だったのか,
例年返品薬はどうしても出てしまうのだが,あまり過剰な量を準備するのは倫理的に問題になる.接種は,基本的には開業されている,近隣の医院の先生にお願いするのが私たち地域の慣例となっている.
大学病院の責務と,近隣の開業医の先生方の役割が明確に分けられている.
これはどこの施設も同じような状況と推察する.待ち時間も長く,より重症な患者さんが紹介されてくる大学病院でのインフルエンザワクチンの接種は,効率的ではないのだ.
2.インフルエンザワクチンの供給状況
厚労省のHp インフルエンザ(総合ページ)
では,供給状況などの情報も開示されている.
安定供給は,通常の薬剤と比べて難しくなる理由の一つに,国家検定があることが挙げられる.
製造されたワクチンはすべて国立感染症研究所の国家検定を受け、これに合格したものでなければ販売し使用することはできない(医薬品医療機器法第 43 条)。
以前も,政権交代があったりしてその検定に時間がかかるのではないかという憶測が出たりと,供給は毎年気になる状況が繰り返されている.
3.接種回数について
2018年09月12日 季節性インフルエンザワクチンの供給について(通知)
では,製造,供給の情報と共に,
13 歳以上の者が接種を受ける場合にあっては、医師が特に必要と認める場合を除き、「1回注射」が原則であること。
なお、世界保健機関は、ワクチン(不活化ワクチンに限る。)の用法について、9歳以上の小児及び健康成人に対しては「1回注射」が適切である旨、見解を示している。
となっている.
供給の状況を鑑みながら,接種回数を1回とする年齢の記載もあるので,この情報が厚生労働省の文章で出ているのは興味深い.
小児科の先生方の御意見もお聞きしたいが,自分の身内であれば,毎年接種しているのであれば,9歳以上は1回でも,という話をすると思う.
足りなくて接種できない,といった昨年の状況などから,一度考え直す時期に来ているのかもしれない.添付文書の変更は難しいだろう.学会などでの対応を期待してしまう.
4.インフルエンザワクチンを接種しよう
インフルエンザワクチンは,なるべく接種すべき人は行ってほしい.自分と共に周りの人も守るものであるからです.
当施設でも職員は基本的に全員接種対象となる.当部門でも,接種希望をとる際に,「何らかの理由があって希望しない人がいたら言ってください,●月●日まで」という案内としている.接種が前提となるからです.学生であっても同様に,接種をお願いしています.
ワクチンについては,色々な考え方があると思う.高いワクチンを接種して,効果があったか無かったのか,よく分からないものなら,うちたくない.今までもかかったことがない,というのも,同じところで働くのでなければ,そこまで受け入れがたいとも思わない.人それぞれの考え方なので.
ただ,医療機関に勤務する,出入りする方には,MRさんであっても,インフルエンザワクチンの接種はお願いしたい.
予防できるものは予防する,というのがワクチンの考え方で,先人たちの偉大な功績の一つだと思います.
当施設の自分で接種できない職種は,集団接種を行うことになっています.
時間を決めて,医師に依頼をしているが,ものすごい業務の中でも,快く引き受けて,いつも接種してくれている医師がいる.
そんな行為にも,接種してもらう側は,「あの先生,とてもうまかった」とか,「いつも怖いけど上手だった」とか,まぁ,いろいろなことを口走ってしまう.小学生の頃の,ドキドキ感が忘れられないのです.
忙しい中で時間を作って行ってくれている.本来であれば,もっと他の診療が進むであろうし,医師はもう少し早く帰宅できるかもしれない.休むこともできると思う.
それをおして接種してもらうことも,感謝すべきだと思う.
私たち薬剤師は,自施設の薬剤の手配に不足がないよう,特にワクチンについては気を遣っている.だからといって多すぎては,他の施設の方へ迷惑となってしまう.
それでも,本来は接種することが大切なのであって,必ずそこに人が関わっていること,時間を費やしている事を忘れてはいけないと思う.
そんなことを考えながらも,「今日は痛くなかった,あのセンセすごい」などと話してしまう,なんとも厄介な職業なのである.
接種が始まったら,しっかりと,「よろしくお願いします」と「ありがとうございました」,のお礼の言葉は心がけるようにしよう.