皆様は、いつ頃までサンタクロースを信じていますか?まだ信じている方もいるでしょう。
信じていたほうが楽しいに決まっていますよね。
サンタクロースに関する論文がもう一つあったので、紹介します。話のネタなどにどうぞ。論文といってもA4 1枚、フリーで読めます。もし内容が違ってたらお教えください。
靴下の中身はなんでしょう?サンタクロースにまつわるエビデンス
Can Fam Physician. 2017 Dec;63(12):942.
What's in your stocking? Evidence around Santa Claus.
PMID: 29237636
サンタは幸せとつながっているのだろうか?
・52人の成人の調査で、サンタクロースと医師が同様のことを話すと、サンタクロースは友好的と認識される傾向であったようです。信頼性については同等。驚くべきことにサンタクロースは架空の人物であるにもかかわらず、医師と同等に信頼されている。
→サンタクロースの人徳ってスゴイ
・教育心理学の論文の報告、サンタクロースとイースターバニー(復活祭のウサギ、復活祭の卵・イースターエッグを運んでくるキャラクター)の子供の寄付(ガムを寄付する)に与える影響を調べたもの。
小学1年生は幼稚園の子供に比べてより多くの寄付をする傾向。小学校1年生はイースターバニーやペットに関する物語に比べて、サンタクロースの物語のほうが、寄付が増えたという報告がある。
・良い行動を期待してサンタの話をしても、意図した結果が得られるかは不明
子供たちはショッピングモールのサンタにワクワクしているのでしょうか?
・ショッピングモールのサンタに会うために並んで待っている150-300人の子供たちの顔を観察したところ、58-82%は無関心であった。
→意外と子供は・・・
・クリスマス4週間前(10-16%)より、1週間前(30-37%)のほうが幸せそうであった。
→やっぱり近づいてくるとテンション上がりますよね!!
・子供より(6-37%)、親のほうが(82-93%)幸せそうに見えた
→いつの時代も親ってやつは・・・
子供はいつ信じるのをやめますか?
・1896-1987年までの4つの研究では、6.4歳~8.3歳くらいから不信を感じ始めている
→6歳って、小学校入ったくらいですよね?ちょっと早くないでしょうか?
・サンタクロースを信じなくなる最も強い要因は年齢。ファンタジーな思考や性別などは予測因子ではない。
親の信念や励ましは、より長く信じることになるかもしれない。その移行は通常穏やかで、54%の子供たちは自分で考え始めている。
→年齢とともに子供は成長、親が信じていればそれは伝わる?
子供たちは信じることをやめると動揺するのでしょうか?
・子供たちがサンタクロースを信じなくなることの影響は最小限にとどまっている。10%未満で、ほとんどがポジティブである。
親のほうがネガティブである。うれしいと感じるのが6%に対し、40%が悲しいと感じている。ほとんどの子供たちが、未来の子供たちに、サンタクロースを信じるべきと感じている。
サンタを子供たちに信じさせるつもりはないと考えているのは8%。
→自分の子供が信じないとわかった時の、親のほうがダメージ大きいんですね。
子供のほうが意外としっかりしているようです。
制限事項として
・ショッピングモールのサンタクロースは、本物のサンタとしているのか、サンタの被り物として認識しているのかは不明。
・いくつかの調査は、夏や初秋、イースター付近で行われた。
サンタクロースが前向きな気持ちを生み出し、また信じなくなった子供たちも将来の世代のためにサンタクロースを支えるという事を考えると、懸命なアプローチは、過去のアドバイスに従う。
Santa Claus Is Coming to Town♪の歌詞、
“You’d better be good, for goodness’ sake.”
善のために良いこと
という形でまとめられています。
サンタクロースを信じる事。
それは子供ならではのことで、成長とともにいつかその存在を知ってしまう。
そしてその時に感じている気持ちは、決して私たち大人が心配していることばかりではない。
心の成長、なのでしょう、子供は自分で考えている。
子供がサンタクロースを信じなくなったことに、大人ががっかりしている以上に、
当人の子供たちは成長している。
そして、自分の子供たちが、サンタクロースを信じるような手助けをしよう、
という事も考えている。
こんな素敵な伝統は他にもないでしょう。
そして人間以外にも。
国と人種を超えたクリスマス。そう考えると本当に感慨深いものがありますね。
僅か1ページの論文(?)ですが、ちょっと感動してしまいました。
先日の私のブログ、うまい棒あげようとかの記事とは違いますね。お恥ずかしい。
https://blog.hatena.ne.jp/RIQuartette/riquartette.hatenablog.com/edit?entry=10257846132687719123
ちなみにタイトルは”stocking”になっています。こちらもストッキングというより”socks”かと思っていましたが、stockingのようです。
サンタクロースの靴下、というイメージでsocksかと思っていました。
下記にネイティブの方の解説があります。英語って難しいですね。
5秒英会話 麻里の5秒英会話 サンタさんがプレゼントを入れてくれる長い靴下
こんなものもあるようです。知りませんでした。
サンタクロース中央郵便局
住所は下記です。フィンランドにあるんですね。
Santa Claus' Main Post Office
Tähtikuja 1, 96930 Arctic Circle
FINLAND
サンタクロースに関する論文をもう少し。
BMJ. 2016 Dec 14;355:i6355. doi: 10.1136/bmj.i6355.
Dispelling the nice or naughty myth: retrospective observational study of Santa Claus.
PMID: 27974338
2016年のクリスマスBMJです。こちらではイギリス、北アイルランド、スコットランド、ウェールズ地方の、
小児病棟へのサンタクロースの訪問についての調査です。
サンタクロースは行儀のよい子供たちを訪問すると信じられていましたが、
この報告では、残念ながら子供たちの行動ではなく、社会経済的要因のほうが強く、
恵まれていない地域の病院にいる子供たちは、サンタクロースの訪問を受ける可能性が低くなるという、ちょっと悲しい結果でした。
これは子供の問題ではなく、大人の問題ですね。
J Occup Med Toxicol. 2015 Dec 10;10:44.
The occupational health of Santa Claus.
PMID: 26692887
サンタクロースの職業衛生について
やっぱり過酷みたいです。1955年から追跡システムがあるとされています。
どんなものか想像つかなかったのですが、引用資料とともにNHKのニュースがありました。
そして下記NHKニュース
“サンタの移動ルート”を公開 北米航空宇宙防衛司令部が追跡
2018年12月23日 9時46分
“サンタの移動ルート”を公開 北米航空宇宙防衛司令部が追跡 | NHKニュース
これ、皆さん知っていました?
北米航空宇宙防衛司令部が本気で楽しんでいますYO!
任務が記されています。
抜粋になります。
北米航空宇宙防衛司令部 (NORAD)は北米の航空宇宙警告、航空宇宙コントロール、海上警告を通じて母国を守るアメリカとカナダ2国の組織です。航空宇宙警告は、宇宙の人工物を見つけ、また飛行機やミサイル、宇宙船が北米を攻撃しないかをあらゆる指令や相互支援を使って調査し、確認したりします。
こ・ん・な・ すごい組織が、クリスマス時期には、本気でサンタクロースの追跡を行っているそうです。
恥ずかしながら、知りませんでした。
ウィキペディアで見てみますと、詳細が書かれています。
・NORAD Tracks Santa として、毎年サンタクロースを追跡
・1955年から、コーナッド(CONAD、中央防衛航空軍基地)が開始したものを受け継ぎ、2004年で50周年を迎えた→もう60年以上!!
ほかにも経緯などが紹介されています。Google、マイクロソフトなども
協賛しているとのこと。世界的に楽しんでいるのが伝わってきますね。
下記ニュースも!
サンタがフィンランドを出発!悪天候避け例年より2日早く
2018年12月23日 9時43分
サンタがフィンランドを出発!悪天候避け例年より2日早く | NHKニュース
このニュースをNHKが行っているのもすごいですよね。
クリスマスに、どこか冷ややかな目で見ている大人となってしまった自分に、ちょっと失望しました。世の中はクリスマスなのです。
さて、街はクリスマス一色になってきました。
プレゼントは準備しましたでしょうか。先日紹介いたしました、
クリスマスイブには危険な時間帯もあるようですが、どうか寒さにお気をつけて。
https://blog.hatena.ne.jp/RIQuartette/riquartette.hatenablog.com/edit?entry=10257846132687719123
そしてお子さんがいるご家庭、どうか信じることをやめるまで、信じることを助けてあげましょう。こんなに夢のあるイベントは、他にはありません。
そして成長を見守ってあげましょう。
それではよいクリスマスを。